みなさん、こんにちは。
髙島クリニック院長の髙島正広(たかしま まさひろ)です。
今日は「アンチエイジング」についてお話しします。
待ってました!という声が聞こえてきそうですね。
やはりアンチエイジングという言葉が持つ「美容的要素」にはまだまだ皆さん魅かれている方も多いと思います。
あの頃のように若返りたい
今よりも美しくなりたい
肌の艶とハリを取り戻したい
とか、いろいろ悩みはつきませんな。
めっちゃ期待してもらっているところ申し訳ないですが、僕のやってるアンチエイジングは「美容だけに特化したもの」じゃないですからね!
まぁ、結果美容につながった。ということは多々ありますが。
僕は美容目的にアンチエイジングを推奨しているわけではありません。
それだけ分かってから読んでくださいね!
あと、私全然綺麗になれへんやん!とかいうクレームもクリニックでは受け付けてません。
では早速…
アンチエイジング=抗加齢=加齢に抗(あらが)う というだけあって、若返りが目的なのは間違いありません。
医療のお話しをする前に、今回は何で僕がアンチエイジングを主軸に開業医として踏み出したのかをお話ししましょう。
僕は開業する前は大学病院で救命救急医として勤務していました。
救命救急って聞くと、どんなところを想像しますか?
大変な状態になった人を凄腕のイケメンが救う
ってイメージですか?
テレビの中の救命もあながちウソではないです。
唯一「ありえへん」と思うのは、その〝凄腕イケメン医師″の髪の毛がサラッサラってとこですかね。
ホンマの救命医の髪の毛はネットネトです。
お風呂入れないし、血みどろなるしね。
ちょっと脱線しましたけど、救命救急のイメージって、イケメンかどうかは置いておいても「重篤な人を救う最前線」ってイメージを持たれている方多いのではないですか?
それはね、正しいです。
毎日毎日重篤な患者さんが運ばれてきて、僕たち救命医はその患者さんが患っている症状を緩和させる処置をしていきます。
それが、手術であったり投薬であったりするわけです。
要はね、救命救急って「究極の対症療法を施す場所」なの。
「医者が助けた」ってことになっているけど、実際僕たちは「対処」しただけなんですよね。
何もできない状態の患者さんや知識のないそのご家族に変わって、重篤な状態になった患者さんの状態を緩和させる対処です。
それを「助けた」と言えるのかもしれないけどね。
でも僕は、治したのは「その患者さん自身」だって思ってるんですよ。
僕たちじゃないの。
僕たちはギブスをはめることはできる。
正しく骨が引っ付くように、綺麗にギブスを取り付ける技術と知識を持ってる。
でも、そこから骨をつないでるのは「自分」だと思いませんか?
そんな対症療法を繰り返す中で、入院している患者さんたちを何人も見てきて当たり前のこと過ぎて誰も掘り下げないある事実に引っかかっちゃったんですよね。
入院している患者さんはね、たとえば「同じ症状」「同じ状態」で運ばれてきて、「同じ処置」を施してるのに、退院の時期はみんな違うんですよ。
10代と70代の方だったら、どっちが早く退院できると思いますか?
多分全員10代って答えますよね?
正解。
じゃあ、同じ年齢で、一人はスポーツ選手、もう一人は毎日好き放題の生活習慣でメタボになった人。
この二人はどちらが早く退院できると思います?
きっとこれも全員正解するはず!
じゃあ、なんでその差が生まれたの?
ちゃんと説明できる人いますか?
老化だから~とか不摂生して健康じゃないから~
は答えになっていないよね。
なんで老化してると治りが遅いの?
なんで健康だと治りが早いの?
その老化や健康を測る物差しは何?
救命救急医だった僕の頭の中に、こんな疑問が浮かんだんだ。
多分、「僕が治してる」って思ってなかったからだろうね。
でもこの答えって、まだ全部分かっていないんですよ。
僕がやっていた対症療法は、正直医師免許があるヤツならだれでもできる。
でも、早く退院できるような人=良好な体質を持っている人に導ける医者ってほとんどおらんのちゃう?って思ったんですよね。
それに、すごく面白いって思ったんです。
回復スピードや症状の度合いの差が出るのって、なんでか分からんけど、体質によるのなら、目の前の傷や症状を改善するだけよりも、その人の体質自体を改善したほうよっぼどその人にとっていいんちゃうか?
そのために、何をしたらいいかは、なんとなく分かってたから体を若返らせるための治療をやりたいと思ったんですよね。
対症療法なくして僕の理想とする体質改善はできないことも多々あるんです。
特に持病があったり怪我してたりする場合ね。
今起こってる症状を落ち着かせないと進めない場合もある。
だから、対症療法は必要だと思ってる。
実際やっていたしね。
ただ、目の前の症状が治まったからおしまいってのは違うと思ってる。
そこからが本当に体質改善できるチャンスやもんね。
やってた人と、やってない人の差が目に見えて分かるのは、もしかしたら怪我したり病気したりしたときかもしれない。
でもね、やってる人はもしかしたら一生その差を感じられないかもしれないですよ。
これってすごいことですよ?
病気や怪我と無縁だったってことでしょ?
幸せだよね。
怪我してもすぐ治る
花粉症の症状が軽くなる
病気になりにくい
これらは、自分の人生の質を高めること。だからアンチエイジングってQOLの高い人生をおくるためのものなんだと思ってるんです。
健康や若さは目に見えない
自分が健康だって言うための物差しはない
すごく分かりにくいことやってるけど、僕がやっているのって、
ちょっと立ち止まって自分を見つめたときに、「あぁ、やりたいことやれるカラダだな」って思えること。
実はこれ、病気になったり怪我したりしないとなかなか気が付かないんです。
不自由になってはじめて気が付くのが「健康」や「若さ」
だから、気が付かないくらい「当たり前」でいられるくらい健康で若々しく生きましょうよ。
あの頃僕が救命で出会った人たちが、「不健康にならない人」「すぐに健康を取り戻せる人」に戻すことが僕の仕事だって気が付かせてくれたのでアンチエイジング医療の道へ進ませてくれたんですね。