医療機関が出す「栄養素」は、薬として処方されているため保険が効きます。
しかし、市販されているサプリメントには、保険が利きません。多くの方はサプリメント=薬局などで購入するものと思います。
しかし、市販のサプリメントは、医療機関が出すビタミン剤よりもはるかに濃度が低く、保険も利かないので高額で購入していることになるのです。
これって明らかにおかしいですよね。
この原因のひとつは、一般消費者に対する薬やサプリメントの圧倒的な情報不足。
そしてもうひとつの理由、それは医者側にあります。
実は、多くの医者は「薬」に対する知識は豊富である一方、「サプリメント(栄養素)」についての知識はあまりないのです。
「医者が出しているビタミン剤について、医者自身がわかってないなんておかしい!」こう疑問に思われるかもしれませんが、これは事実です。
私がアメリカで医療の勉強をしていた時、アメリカの医者は栄養素に対する知識が豊富であることに驚きました。
アメリカの場合、日本の厚生労働省に当たる「食品衛生局」が医療業界を管理監督していることからもわかるとおり、医者になるためには栄養素に関する知識習得は必須だからです。
これに対し、日本の場合、医師になるための国家試験では、栄養に関する問題は100問中、わずか1問程度。
これでは、多くの医者が栄養に関する勉強に力を入れず、栄養に対する知識がないのもうなずけます。
その結果、一つ一つの症状に対する薬の処方(対症療法)はできても、栄養による体質改善や食生活の指導など(原因療法)ができない上、「サプリメントなんて健康に対する効果がない!」なんて具体的な根拠もないまま断言する医者も多いのです。
ここで理解していただきたいのは、決して医者は医療に関してなんでも知っているわけではないということ。
ぜひ、この事実を認識しておいてください。
高島正広